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改正会社法(平成26年6月20日成立)の主な内容および企業経営に与える影響

6、子会社の株式譲渡と親会社の株主総会特別決議

子会社の株式譲渡と親会社の株主総会特別決議
〜子会社の株式譲渡が事業譲渡と同じ意義を有するような場合、親会社の株主総会の特別決議が必要とされる〜


会社の帳簿上、総資産額の5分の1を超える事業を譲渡する場合は、株主総会の特別決議が必要です(現行会社法467条)。他方、会社がその子会社の株式を譲渡する場合は株主総会の承認は要求されていません。
しかし子会社の株式譲渡によって事業譲渡と同じ効果が生じる場合があることを考えると、これではバランスを失しています。

そこで今回の改正法は、子会社の株式譲渡であっても、次の場合は株主総会の特別決議が必要としました(改正会社法467条、309条)。
(1)譲渡する子会社株式の親会社の帳簿上の価額が、親会社総資産額の5分の1を超え、かつ、
(2)当該譲渡によって、親会社が子会社の議決権の過半数を有しなくなる場合。

(1)は、現行法の事業譲渡で株主総会特別決議が必要とされる場合と合わせたものです。(2)が要求される理由は、事業譲渡と同様の影響を親会社にあたえるのは、当該株式譲渡によって子会社の支配を失う場合だからです。

なお、事業譲渡と同じく、この株式譲渡に反対する株主には株式買取請求が認められます(改正会社法468条、469条、470条)。

この改正は合理的なものであるものの、全く新しいルールであり、子会社株式の譲渡は比較的多く行われ得ることから、十分認識しておく必要があります。

(平成26年11月6日)

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